胃腸が弱いとつらいですよね。
ふだん自覚を持たない隠れ胃弱の人も、たまに訪れる不調のときにしんどいと感じるでしょう。
物事に集中できないこともあるし、
なにより、痛みやムカつきがストレスとなります。
自身が隠れ胃弱である可能性にたどり着き、胃腸について調べているうちに、なんと
胃腸の状態が発達障害やうつ病などに影響を及ぼすという情報にたどり着きました。
胃腸の状態が脳や行動に及ぼす影響についてまとめてみます。
胃腸と脳は繋がっている!胃腸の状態が脳に及ぼす影響
ストレスで胃腸炎になったという話もありますので、
こころ(脳)と胃腸が関連しているのは知っている人も多いでしょう。
どうして頭で考えたことが胃腸に影響を及ぼすのでしょうか。
迷走神経が腸と脳幹を繋いでいる
カリフォルニア工科大学のエレイン・シャオさんは、胃腸と脳の関係を調べるマウス実験を行いました。
腸内の微生物が人の脳や行動に影響を与えるメカニズムとして、動画では主に2つを挙げています。
迷走神経の活性化
迷走神経に対する、あるバクテリアの働きかけがうつ症状に影響を及ぼします。
バクテリアを用いて治療を行えばうつ症状が改善されるが、迷走神経が損傷していると改善は見られないと。
つまり腸の状態が迷走神経から脳に伝わり、行動に変化を及ぼすということですね。
私は心と腸がどうして繋がってるのか不思議でたまらなかったのですが、
迷走神経が鍵だったとは!
免疫組織の活性化
免疫細胞の約8割は腸内に存在していると言われます。
先のうつ症状の実験にも用いたバクテロイデス・フラジリスという細菌によって
免疫異常の疾患である多発性硬化症を防ぐことができたのだとか。
花粉症などのアレルギー症状についても腸内環境が関係するという話を聞きますが、
まさか多発性硬化症のような、神経に作用する大きな病気にも影響を及ぼすとは。
(マウス実験ではありますが)
さらにシャオ氏は、
腸内細菌が自閉症においても行動の変容を及ぼすことについて言及しています。
自閉症のコミュニケーション異常でさえも修正できる!?
先の実験にも用いたバクテロイデス・フラジリスという細菌の影響によって
自閉症の症状(コミュニケーションの異常など)を改善する結果が出たといいます。
自閉症、腸と脳のつながり明らかに | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
腸内細菌の種類が定型の方に比べると少ないので、外部からの攻撃を受けやすいのでは?というお話のようです。
そもそも自閉症の方に胃腸が弱い人が多いなんて初めて知りました。
まあ、私もその部類ですけどね。(最近まで自覚なかったけど)
特性によってストレスを感じやすい状況も多いでしょうから、
きっとさらに胃腸の機能も落ちるよね。
ちなみに、うつ病の人も腸内の有用菌(ビフィズス菌など)が少ない人が多いという実験結果が出ているようですよ。
(全員がそうというわけではないようですが)
腸内フローラ④:ヤクルトの取り組み(後編) | 特集コンテンツ | ヤクルト中央研究所
胃腸の環境異常が、自身の行動や脳の働きに繋がってくる。
そう考えると暴飲暴食をせず、できるだけ胃腸が喜ぶ生活を心がけなきゃいけないなと思えますね。
腸内環境の異常が低血糖症も引き起こす?
診断を受けたわけではないのでここは話半分に聞いてもらいたいのですが、
私は低血糖症を持っていると思います。
糖質を多く摂ったあと食事の時間が極端に開いたとき
お腹が減るだけでなく変な汗をかき、若干身体が震える症状が出ます。
糖質を摂ると症状は消失します。
糖尿病で薬を飲んでいるというわけではありません。
(父が糖尿病患者なのでその因子は確実にあるけど)
また、昼食で糖質を摂りすぎた日の午後は抗えないほどの異常な眠気を感じます。
実は低血糖症も、腸内環境が関係していたんです。
腸内環境と血糖値の関係
人間の腸管からは「インクレチン」というホルモンが分泌されており、これが血糖のコントロールを行っているようです。
しかし腸管に異常がある場合、インクレチンの働きがうまくいかない。さらに血糖値を下げるホルモン「インスリン」が過剰分泌される。それでめまいなどの症状を引き起こすのだとか。
低血糖症でお悩みの方 [診療内容]|小西統合医療内科(大阪)
つまりこれは、腸内環境が悪い→血糖値のコントロールがうまくいかない→低血糖症になる、ということかなと。
私だけでなく、お昼を食べたあと午後イチの仕事が眠くて手につかない……と言っている人は多いですよね。
発達障害の方にも、抗えない眠気と戦っている方は多いのでは。
低血糖症に悩まされた学生時代
私の場合、低血糖症の症状が出だしたのが高校時代からなのですが、
その頃は「耐えられない眠気が襲ってくる/お腹が空きすぎたら震えなどの症状が出る」とわかっているだけで、
その病気の存在にたどり着いてはいませんでした。
思えば、あの頃友人関係に悩まされていました。
中学まではわりと楽しく過ごせていたけど、
高校で支配的な人間に捕まってしまい、付き合いを断って自殺でもされたら困るから抜け出せないストレス。(ちょっと共依存ぽくなってたのかな)
しかも高校からは給食がありません。
お弁当じゃなくお小遣い制で、自分の好きなものを食べることになります。
(糖質たっぷりのおにぎりやパンだけを食べることが多かった)
クラスメイトの前で授業中「根岸、起きろ」と言われるのは恥ずかしかったし、
私だって好きで寝てるわけじゃない。
まあ、ネット依存で睡眠不足になってもいたので自業自得な面もありますが
それにしても抗えない、ドロンとした眠気がつらかった。
あの頃対策をとることが出来れば、もうちょっと勉強も出来たのかなぁ……。
振り返ってみるとやはり「ストレス」と「食生活」は、
私の内臓にかなり負担をかけてたんですね。
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では、胃腸の調子を整えるにはどうしたらいいのか
暴飲暴食を避けて消化のいいものを食べるのは前提として、
他に何をしていったらいいのか。
詳しく学ぶにあたって、2冊の本をおすすめしたいと思います。
「人生は『胃』で決まる!胃弱のトリセツ」と、
「Tarzan特別編集 決定版 自律神経を整える。」です。
どういう内容なのか、それぞれの本に関する記事を書いています。
まあ結局胃腸にかかわらず「健康的な生活をする」それに尽きるんですけどね。
それも現代人には難しいから、
「なるべく心掛ける」ぐらいの気持ちでね。
しかしそれによって発達障害やうつの症状が軽くなるなら、やってみる価値はあるよなぁ。
自閉症に効くかもしれない乳酸菌がある!?
マウス実験ではありますが、
ロイテリ菌という乳酸菌が自閉症の社会性を回復させるという論文が出ています。
自閉症の科学27:腸内細菌叢を操作して自閉症を改善させる(西川伸一) – 個人 – Yahoo!ニュース
乳酸菌そのものが腸内環境を整えるとして、
さらに自閉症に効果があるかもしれないなら、
発達障害の方にとって一石二鳥ですよね。
オハヨー乳業「ロイテリヨーグルト」はスーパーでも売ってるよ
ロイテリ菌は、スーパーで気軽に買えるヨーグルトにも含まれています。
その名もズバリ、「ロイテリヨーグルト」です。
ロイテリヨーグルト | ヨーグルト | オハヨー乳業株式会社
私も食べたことがあります。
甘いヨーグルトといえば砂糖ドバドバかアスパルテームなどの人工甘味料を使っている印象がありますが、これはキシリトールを使っていて優しい甘さです。
厳密に言えばキシリトールも人工甘味料ですが、アスパルテーム等に比べて後味にクセがなくて私は好きです。
なぜヨーグルトには珍しくキシリトールを甘味料に使っているのか。
それはロイテリヨーグルトが、口内フローラに作用する目的での機能性表示食品だからです。
効果としては「口内環境をよくする」目的のヨーグルト。
自閉症への効果はまだ研究段階なので、オハヨー乳業さんのはその方面での効果をうたってませんが、
自分で気軽に買って試せるのはいいですよね。
(定価150円+税と悪くないお値段ですし)
まとめ
胃腸と脳は密接に関係していて
腸内環境が悪化すれば行動にも変化をもたらし、発達障害やうつの悪化を引き起こす。
胃腸の調子が悪いことそのものがストレスになりますから、さらに悪化して……の悪循環となってしまいますね。
腸内細菌の移植治療もあるにはあるみたいですが自費治療だから高額です。
一般人に出来るのは胃腸をいたわる生活をすることでしょう。
胃腸のために行っていたことが、巡り巡ってあなたの脳や行動に変化をもたらす。
すごいことだと思いませんか?
まずは小さな一歩から!
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