負け組な俺らのための応援ソング【ADHDだって頑張りたい】

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私はどうやったってやる気が起きないADHDだから、
「頑張れ」「負けるな」って真正面から殴ってくる応援ソングが嫌いです。

嫌いっていうか「ふーん」としか思わない。

そんな私だってどうにか頑張りたい、頑張らなきゃいけないときはあります。
どうやったって逃げられない仕事、そもそも就活。

そういうときに刺さる楽曲を紹介します。
負け組な僕らだからこそ、刺さる曲がある。

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「飛天」Ayase×R-指定

Ayase✕R-指定「飛天」Official Music Video

あくまでも感覚的に
正しいと思えた道を
僕たちは騙し騙し走ってきたんだ
間違いの一つや二つはあった
刷り込まれた相対的な
幸せに興味などない

Ayase×R-指定 飛天 歌詞 – 歌詞探索【歌詞リリ】

定型の人でも人生の選択肢というのは迷うものだろうし、失敗したなと思うこともあるでしょう。

しかし発達障害者においては特に、
自分が俯瞰で見られなかったりして人生のあらゆる局面で悪手をとってしまうことがあります。

だから常に「こっちで良かったのかな?」と思いながら進んでいるようなところがある。
歌詞中の「間違いの一つ二つ」じゃ済まないんですが(笑)

「ふつう」じゃなかったからこそ、世間一般に言われているような「ふつうの幸せ」は合わないこともあるし。

しゃがみ込んだこの姿を
笑いたきゃ笑えばいい
汚れてなお空を睨む
僕たちはきっと誰より美しいぜ
さあ今日も耐えてみせる
泥臭く生きるのさ

Ayase×R-指定 飛天 歌詞 – 歌詞探索【歌詞リリ】

私がこの曲の中で一番好きな部分です。

巷にあふれるような応援ソングは、歌手が聴き手を歌で励ますようなスタンスのものが多いですが
この曲は、「僕たちは」と言っていて、けして他人事ではないんですよね。

これは令和版のアニメ「るろうに剣心」の主題歌なので、まさにこの作品の主人公・緋村剣心のことを歌っているのでしょう。

私はいわゆる普通の応援ソングって響かないというか、
「前向きにいこう」「さあ上を向いて!」って言われても、「うるせ〜〜〜」と思ってしまって。

成功者側である歌手が、ポジティブなことを言っていても。
もちろん、挫折や絶望を経験したことがあるんだろうけど、今成功してるアンタに言われてもねぇ!!って反発したくなる。

でもこの飛天においては、「上を向く」ってのが何クソって世界を睨みつけてる結果で、
ネガティブな人間が共感しやすいポジティブ感だなって思います。

「さあ今日も耐えてみせる」って箇所は私にとって、転職で前職を勤め上げるまでの心の支えとなっていました。

私はつねづね「耐え続けるだけが良しとは思わない。ブラック企業とか、逃げるべき場面では逃げるのもひとつの生存戦略だ」って思ってるから、なんでもかんでも耐えるべきとは思ってないのですが。

ただ、自分が頑張りたい場面で「耐える」ってのを歌が支えてくれるのはいいなと。

ありのままでいい。
誰にどう見られても気にしない。
泥臭い生き様が、かっこよくて美しい。

そんな、自分が物語(人生)の主人公になった気持ちで聴くとアガります。

たとえ今日が腐った日でも
明日がもっと終わっていても
一人くらいはこんなのでも
愛してくれると本気で信じてるぜ

Ayase×R-指定 飛天 歌詞 – 歌詞探索【歌詞リリ】

よく聞くポジティブフレーズ「明けない夜はない」。

私は「うるせえ!!」って思うんですよね。
その、明けてくれない夜が長くてつらいわけだが!!?

この曲の示す現状は、今日も明日もおそらくはダメな日。
でも、「こんなのでも」いいよって言ってくれる誰かがきっといるはず。

「本気で信じてるぜ」って希望的観測なのがいいんですよね。

この曲のタイアップ元になる「るろ剣」であればヒロインとして神谷薫がいますが。

まあこの際、恋愛でなくてもいいと思うんですよ。SNSでもなんでも。
「こんなのでも」誰か共感してくれたり、ありがとうあなたがいてくれてよかったって言われたり。

私の場合は服薬始めて前職で恐れ多くもエースとしてやってたこととか、地元にいた頃は想像もつかなかったし。
Twitterで共感してもらえたりも嬉しいね。

そんな関係性が新たに作れる未来を信じて、今日も生きます。

Ayase×R-指定について

余談だけど、ダメな日のことを「腐った日」「終わってる」というような表現にしているのが
作詞しているAyaseさんのセンスって感じでいいなーって思います。
言わずもがなYOASOBIのAyaseさんです。歌も歌えるんだね。

クールなAyaseさんの歌声の合間にハードなラップを繰り出しているのは、
Creepy NutsのR-指定さん。

R-指定さんの、ラップの途中で声がひっくり返るような、
DJがスクラッチプレイやるときのキュッって音にも似た、変化のある声が好きです。
(これ伝わるかな……)

「飛天」のラップ詞においては、
るろ剣の歴代主題歌を彷彿とさせるフレーズが入っているのが面白い。

R-指定さんは言わずもがなCreepy Nutsとして活動していますが、そっちも負け組には刺さる歌詞が多いなと。

「のびしろ」とかね。
アラサーという歳を重ねることを希望ある描き方してるのがとても良い。

「かつて天才だった俺たちへ」も、大人になってもいい諦めの悪さを奮い立たせてくれるというか。
頑張れ頑張れと言われてやるんじゃなく「そうか、自分もまだ頑張っていいんだ」って気づくような、「北風と太陽」的な優しさがあります。

「人生遊戯」Sexy Zone

Sexy Zone 「人生遊戯」 (YouTube Ver.)

口先でつぶやいたって 何も変わんねぇぞ
God damn! どんな不条理だって 時代のせいにすんな

自分で答えを選べ
嘆いたって しょうがないって わかってるんでしょ?
もうボロボロでも理想があるんだろう?

Sexy Zone 人生遊戯 歌詞 – 歌詞探索【歌詞リリ】

英語の「God damn!」ってのはくそったれとかちくしょうって意味だそうですよ
先に紹介した飛天にも通じるものがありますね。

バブルなんてとうに弾けて、IT化が進んで社会の余裕がなくなり、
高度な能力やコミュニケーション力が求められることで発達障害者をはじめ、多くの人が自立できるだけの仕事にありつけなくなってきた。

でも時代や環境のせいにしたところで社会のありかたはそうすぐには変わらないし、
結局自分が頑張るしかない。そういう奮起したいときに私は聴いてます。

Daytimeまで今日くらい寝ていたい

バカみたいに騒ぎたいNighttime
そんな煩悩にも翻弄されてるけど
今に見てろよ捲土重来

Sexy Zone 人生遊戯 歌詞 – 歌詞探索【歌詞リリ】

規則正しい生活を送る発達障害者もいるのでしょうが、
日々疲れて隙あらばダラダラしてたいADHDには刺さりすぎるんよなこの部分。

昼間まで寝てたいし夜はリベンジ夜更かししがち。

このラップ詞部分は歌い手のSexy Zoneメンバーのひとり、
菊池風磨くんが担当してるのですよ。
捲土重来(けんどちょうらい)って初めて聴いたので、この歌詞きっかけでググったのですが。

コトバンクによると、「一度戦いに負けた者が、勢いを盛り返して、ふたたび攻めてくること。」だそう。

さすが慶応義塾大卒業だけある。私は生きてきてこんな四字熟語知る機会もなかったぞ
負けてももう一回頑張ればいい。リベンジってアツいよね

特にこの歌詞の世界では何に対しての戦いなのかは明言されてはいない。
でもタイトルの「人生遊戯」てのがすべてを表してると思います。汎用性の高い歌詞だ。

いっそ全部壊して 未来投げ出して
ゼロになれたならって 負けるつもりか?
さあ胸に隠してないで叫んでみろ
勝ち取った一歩で向かえよ You Alive

Sexy Zone 人生遊戯 歌詞 – 歌詞探索【歌詞リリ】

挫折や絶望を味わったとき、頭に浮かぶのは人生を放棄すること。

自死だったり、人生そのものを諦めて消化試合として生きること。

飛天の「耐える」の歌詞のときにも言いましたが、
他人に「逃げるな」って強いるのは良くないけど、自分が頑張りたいときにテーマソングとして使うのはアリだと思うんだ。

私は誇張なしにゴミにまみれた自室で生活をし、
過剰適応でボロボロになりながらやっと仕事を続けていますが、
「まあ私にはこれがお似合いだ。しょうがない」って諦めたくない。

ポジティブな動機ではないんです。それこそ、先に紹介したような
「飛天」や「人生遊戯」の世界観で、「なにくそ」って思っているからこそ。

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「こっから」SixTONES

SixTONES – こっから [YouTube ver.]

お笑い芸人である南海キャンディーズ山里さんとオードリー若林さんの自伝をもとにしたドラマ
「だが、情熱はある」のエンディングです。

華々しい芸能界にいて一見、なんの障害もなく成功しているように見える彼らの、「天才じゃない」半生をドラマとして構成した作品とのタイアップ。

1、2、3、4 順番通り
行ってないだけで予定通り
ローリンローリン転がってけ Yo
こっから、こっから始まんだ

SixTONES こっから 歌詞 – 歌詞探索【歌詞リリ】

ADHDである私はこの部分にすごく共感します。

ADHDは仕事など、順番通りの作業工程がうまくこなせないことも多い。
この手の人は順番にこだわらず最後の結果、成果物さえうまく出来ていれば問題ない仕事につくのがいいと聞きます。

そもそも自分の予想していたよりうまく行かないことばっかりなんだよなー。

大きな視点で見ても、私は「人生の帳尻が最後に合えばいい」と思ってるので。

先の「飛天」の「こんなのでも愛してくれると本気で信じてるぜ」にも通じるものがある。
今うだつの上がらない人生だけど、最期に「なんだかんだで楽しかった!」って笑える人生にしたいから。

諦めずにあがき続けるぜ。

「ここから」じゃなくて「こっから」なのがいい

歌詞のタイトルになっている「こっから」。
消去法で、これしか残ってないからやるしかないといった、ネガティブな目線から始まるポジティブ。

うつ病などの精神疾患は、「あの時どうして……」と思い悔やむ過去と、「これからどうしよう……」と不安になる未来を考えてしまうから悩むのだそうです。

「今、ここ」に集中するのが良いよね。
目先のことにとらわれがちなADHD、あれこれ考えなければ得意なことではないですか。

ニュアンスとして、「ここから」じゃなく「こっから」なのが好きだなあ。
お行儀よく正しくじゃなくて、やんちゃ。
邪道を行く感じ。

高くなきゃダメ 低くてはダメ
って思い込んでることこそがダメ
好きこそ物の上手なれ で次こそ終える根比べ

SixTONES こっから 歌詞 – 歌詞探索【歌詞リリ】

何を仕事にするか、と選ぶとき
好きなこと、得意なことから探す人が大半でしょう。

発達障害を持つと天才ではなくても、少しは興味持てる分野じゃないとそもそも集中が続かない。

誰かと比べて「自分はあの人よりできないし……」と落ち込むことのなんと無意味なことか。
「自分がこうしたいから、こうする」で本来良いはずなんだよな。
それを思い出させてくれる歌詞です。

発達障害あるあるの白黒思考や完璧主義にも、ハッと気づきを与えてくれると思う。

筆者はジャニオタなのか

3曲中2曲が旧ジャニーズ、そして普段はSnowManを推しとしている私ですので
なんだジャニオタの布教か……と思われるかもしれませんが。

確かに、夏冬の音楽特番では事務所メドレーとか楽しみにして欠かさず観るタイプですが
浅く広く見守ってるだけで、箱推ししているわけでもないんですよね。

普段は基本ロックサウンドを主に聴きますが、「カッコいい」系の曲ならジャンルにとらわれず良いと思った楽曲は聴くタイプ。

ジャニーズ曲はいろんなアーティストが楽曲提供をするし、
アイドルとして格好良く魅せるための楽曲、そしてリリース頻度も多いので、
ハマるサウンドも多いわけです。

もしアイドルか〜って食わず嫌いしている人がいたら、是非。

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素直じゃない君に――人生の主役は君だ。いつも心にBGMを。

私は常々言ってますが、
頑張りたいときに「私はこの曲の主人公なんだ」って自分を奮い立たせる曲があると楽しくなれます。

キラキラした応援ソングは共感できないし、眩しすぎる。
そんな人に、今回紹介した楽曲たちをぜひ聴いてほしいです。
私はこれら3曲に支えられて転職活動期間を乗り越えられました。

さあ、俺たちの逆襲の時間だ。(なんつって)

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