突然ですが、こんな人多くないですか?
- 暑さ寒さどちらにも弱く、朝も弱い。
- 心配事は尽きないし、仕事から帰ってくるとヘトヘト。
- 夕飯作る余裕もなくて、サラダだけとか、買ってきたパンでいっか……となっちゃう。
まあ私のことなんですけどネ!(パンは極力食べないようにはしてたけど)
こういう人、自炊したくてもなかなかできない人が多いと思います。
それだけの気力がない。
でも、そんな人にぴったりのレシピ本を発見したのでご紹介します!
お手軽気血ごはん 1週間で必ず体がラクになる
なんかほんわかしたイラストが表紙で、コミックエッセイみたいな雰囲気ですよね。
内容は、レシピ本というほどレシピばかりを扱った内容だけでなく、
普段の生活で気をつけるべきこと、心がけておきたいことを、ゆるく取り扱った内容になっております。
「気血」ってそもそも何だ?
あまり聞き慣れない言葉だと思います、タイトルの「気血」。
冒頭で、こんな人多くない?と聞きましたが、
あなたに当てはまったことを思い出してみてください。
暑さ寒さにも、朝にも弱い。
仕事から帰るといつも満身創痍で、夕飯作れないからサラダとかパンとか手軽なもので過ごしちゃう。
な〜んかいっつもエネルギー不足。
こういった状態を、東洋医学の分野では「気血両虚」と言うそうです。
この本では、
気とは「体を動かすエネルギーや動力源」
血とは「西洋医学である『血液』と、ほぼイコール」と説明がなされています。
気血両虚……つまり身体を動かすガソリンとエンジンが不足した状態、ってことですよね。
そんなの動くわけありませんね(笑)
著者の瀬戸佳子さんによると、たいてい胃腸が弱って血液のもととなる原料が不足しているとのこと。
その改善法について詳しく説明がなされた上で、外部から取り入れる=食事の内容に触れているという流れになります。
どんな所がズボラ向きなの?
私がこの本を「ズボラ向きのレシピ本」と紹介したいのはなぜかというと。
気血両虚とは先述の通りガス欠、およびエンジンが不調の状態を指しています。
そんな状態で頑張って料理をしても食べる気力も体力も残らなくなるので、力を温存しよう、という主張にすごく共感したからです。
巷にあふれているレシピ本や、インスタの色鮮やかな料理に憧れる人は多いと思います。
でもあれをできる人は、そもそも料理が趣味でバリバリ作れちゃう人、
日常を過ごしてて体力が残っている人なんですよね。
そもそも人によって体力の満タンゲージは違います。
寝て起きた状態でもうすでに少ない人もいるし、
仕事で気力体力ともにヘトヘトになっちゃう人もいる。
最近では、そういう人向けにいわゆる「ズボラ飯」というジャンルのレシピ本やサイトも増えてきた印象です。
私もこの手のサイトはたまに利用しています。
「てぬキッチン」とか。
「ズボラーだって意識高い系になりてぇ!」
もちろん、そういった「ズボラ」「手抜き」といった
工程が少なく、持てる気力を最小限に作れるレシピというのは、
私を始めとした「生きてるだけでヘトヘト人間」には非常にわかりやすく、ありがたいものです。
ただ、「ズボラ」「手抜き」というキーワードを目印に日々を過ごしていると、
無意識のうちになんか卑下している自分に気付かされました。
というのが「気血ごはん」の本を全編通して読んだ印象です。
ADHD特性を持つ自分、そして仕事が終わったあと疲れて「ズボラ」で「料理(というか家事全般)したくないな〜」と思う自分については否定しないです。
でも、「気血ごはん」はそういった視点からのお話ではなくて。
体力がない、いつも疲れているのはそのエネルギーが足りていないから。
では生活習慣をととのえていこう。ただエネルギー不足の状態だから無理はせず、ちょっとずつ。
そういう観点から食事や生活について改めていく。そんな話になります。
虚弱なりに自分の身体と相談し心身をととのえていくことで、力を浪費せず、もっと元気に生活できる日々が待っているかもしれない。
そんな希望が湧いてくるような本です。
また、ズボラ料理というのはどうしても、
「調理や片付けの手軽さ」が重要なジャンルとなってくるので「丼ドーン!!」といった炭水化物爆盛り!みたいな栄養が偏ることになりやすいです。
「気血ごはん」は、そもそも「この体質の人に足りていない栄養素」という観点でレシピが作られているので、栄養管理としても非常に有用なんじゃないかなあと思います。
どんな食事が載っているの?
具体的にどんなレシピが載っているか紹介します。
気力体力が不足した人が、保存から調理まで比較的ラクな食材をチョイスしています。
例えば、気血両虚の人は鉄分が不足しているけれどレバーは調理が面倒。かつおやマグロはなまものだと胃腸にやさしくない。
だから保存も楽なツナ缶が便利!→しょうゆをかけてそのままおかずやおつまみに。しょうゆという発酵食品との掛け合わせで胃腸にやさしいとか。
レシピか??というような食べ方でも、
気力体力を温存するための手数なのだ、と考えれば納得!
もちろん、こういったレベルのものだけでなくて(笑)
ちゃんとした?レシピと言われるレベルのも載っています。ただそれも難しすぎず、手軽なものばかり。
わかりやすいよう、リンネルの気血レシピの記事を載せておきます!
疲れたとき、元気が出ないときの救世主! お手軽な気血ごはんのレシピ | ファッション雑誌『リンネル』の読みもの
ね?そこまで難しいものではなかったでしょう?
ちなみにこのレベルでの調理も難しいよ〜という場合でも大丈夫です。
先に紹介したツナ缶の食べ方だけでも、数種類載ってますよ〜。
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気血両虚は鉄分不足!?
なんだかいつも身体がだるい、疲れやすい……そんな人を表す気血両虚ですが、
気血両虚の人は「鉄分」が足りていないそうです。
鉄分の多い動物性たんぱく質を摂ることが重要。
そのために、鉄分が気軽にとれるツナ缶がプッシュされてる……ってわけですが、
この本を読んでいた頃、あるテレビ番組で「貯蔵鉄」という存在を知りました。
健康診断で「貧血」じゃないのに鉄不足??
NHK「あしたが変わるトリセツショー」という番組で、
隠れ鉄不足が「だるさ」「イライラ・不眠」「肌荒れ」といった、さまざまな不調を起こすという興味深い話を耳にしました。
「鉄」のトリセツ – あしたが変わるトリセツショー – NHK
貯蔵鉄とは、摂取後すぐには使われない鉄分を肝臓などで蓄えておくもので、
これは通常の健康診断では診ることのできない数値。
私自身、健康診断で貧血とは言われてないから、鉄不足で不調が出てるとは思ってもみなかった勢。
※ただ、献血しようと鉄分を見てもらったとき、「貧血ほどではないけど若干薄いから帰らされた」経験はあるので、気にしてはいましたが……
「気血ごはん」で、この「隠れ鉄不足」についての言及はありません。
ただ、「鉄不足で出ている不調」については、「だるい」「心身の不調」と共通しています。
私と同様に健康診断で貧血と言われていない人でも、鉄不足から心身の不調が出ている可能性は考えてみて損はないでしょう。
うつの人は「鉄分」を摂れ、という話
うつ病の人が栄養療法として鉄分を摂取することにより、病気が良くなったという話があります。
心の病気という印象しかなかった私が、「栄養も大事なんだ!!」ととある本の表紙を見て衝撃を受けたのをよく覚えています。
前述したトリセツショーによると、鉄分は脳の神経伝達物質を作るときにも使われる。ということですが、
神経伝達物質とは、ドーパミンやセロトニン、メラトニンのことです。
これら神経伝達物質が不足すると抑うつ状態とか不眠の状態になる。
ドーパミンはADHDとも関係が深いので、発達障害をお持ちの方はよくご存知の方も多いでしょう。
下記の記事がわかりやすいです。
かくれ貧血 貯蔵鉄不足から不眠や鬱も(1/3ページ) – 産経ニュース
貧血ってフラフラするとかそういったことだけじゃないんですね!
特に、生理のある女性は、その期間だけじゃなく日々摂取を心がけておきたい栄養素ですね。
そのためにまずはツナ缶生活を一週間続けてみよう〜。
ズボラの養生本は、「お手軽気血ごはん」で決まり!
レシピ本を紹介したつもりが、鉄不足について語っていました。
なんだかこれまでの不調について、点と線が繋がったような気持ちでいます(笑)
ゆるく養生して、仕事から帰ってきても「よっしゃ……いっちょビーフストロガノフでも作るか〜〜」とアクティブに動けるようになるのが、今の目標です。
(ビーフストロガノフがよくわからんけど、面倒な料理の代表格として挙げてみた。笑)
私の体質にすごく合っていて、
ちょっと気軽に試してみようかなと思える養生本です。
ちなみに、瀬戸先生の他の養生本、
「季節の不調が必ずラク~になる本」も参考になりますよ〜〜。
暑さにも寒さにも負けない身体を作っていきたいなあ!
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