本が読めないのを克服したいなら、まずこれを読んでみて【難読症】

障害/病気

活字が読めない、と言うと
やる気の問題と捉えられがちではないでしょうか。

文字そのものが読めないといった識字障害がない場合、
長い文章が読めないのはただ単に
好き嫌いの問題とされがちです。

違うの。読みたくないわけじゃなくて、読めないの!
克服できるものならしたい。読めるようになりたい!

今日はそんな人におすすめの本、加藤俊徳 著
「1万人の脳を分析した医学博士が教える 脳を強化する読書術」
を紹介します。

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「1万人の脳を分析した医学博士が教える 脳を強化する読書術」

脳科学者である著者の特徴と言えば、
自身もかつて難読症(活字を読むことが苦手)であり
現在はそれを克服しているということ。

私にも難読症の症状がありこの本に興味を持ちましたが、
やはり著者自身が同じ立場というのは説得力が違います。

いくら科学的に証明されたことを並べ立てても、
「いやでもあなたはその立場じゃないでしょ?
なんとでも言えるよ。」と思ってしまう時があるので……。

レビューによってはエビデンスに乏しいという評価もあるようですが、
おそらく難読症の方に向けて平易な文章を書くよう
心掛けてるのではないかと。
脳科学は特に難しい分野だと思いますからね!

本が読めるようになりたい人向けに書いてるのに、
とっつきにくかったら意味ないからね。

読んだ人(私)のスペック

ドラマ化や映画化もした
「ビブリア古書堂の事件手帖」という小説をご存知でしょうか。

この作品の主人公・大輔は幼少期の出来事がきっかけで、
活字が読めなくなります。
字を追うと落ち着かなくなり気分が悪くなるという恐怖症です。

彼の場合は明確なトラウマというものが存在し、
通常の難読症とは少し異なります。

でも、読めない事に対し「気の毒だなあ」と私は感じていました。

他人事のように思っていました。
だって現にそうやって私はビブリアの本なんかは読めていた。
全く読めないわけじゃない。

ところが、昔から国語の評論文なんかはさっぱりでした。
文字が滑るというのか、意味が頭に入ってきません。

全く、というわけではないけど非常に時間がかかって、疲れる。
もともと動作性IQが低いというのもありますが、
テストでは特に内容を理解するのが難しく最後まで行けない。

時間がかかって疲れるから、誰に強制されるでもない読書において
難しい文章のものはほとんど読みません。

難読症の私が抑えておきたいと思ったこと、気付き

活字を読むと「内言語」が鳴るのが、読むのが得意な人

著者の加藤先生いわく
活字中毒というか活字を読むのが得意な人は、
文章を読むとすぐに頭のなかで音が鳴るのだそうです。

これを「内言語」と言います。
(ちなみに声に出す音は『外言語』)

いっぽう活字を読むのが苦手な人は、
この音がほとんどないしは全く聞こえていないのだとか。

私は「……ああ、確かに!!」と思いました。

幼少時代、活字を読む時は無意識に呟いて読んでいました。
それを親に見られたとき、「何ボソボソ言ってんの?」とツッコまれ
なんだかとても恥ずかしくて、意識して口に出さなくなりました。

普通の人は、口に出さずとも頭のなかで出して処理してたんですね!!
ずるい!!(笑)

これが鳴らないとなかなか文章が頭に入ってこないので、
読むのが遅い、集中して読めない。
となるのだそうです。

本の中ではその内言語を鳴らすようにする
トレーニング方法も書かれているよ!

右脳、左脳の話は非常に面白かった

右脳、左脳って聞いたことありますよね。
人によって利き手が違うように脳にも利き脳があるのだそうです。
私はこの部分、「まさに自分やー!」と感動しました。

右脳と左脳のそれぞれの役割について詳しくは
本を読んでいただくとして。

日本語のうち、画像として意味を持っている漢字はまだいいのですが、
ひらがな、カタカナのように、それ自体に意味はなく音を構成しているだけの文字は、
すんなりと頭のなかに入ってはくれません。

加藤俊徳 著「1万人の脳を分析した医学博士が教える 脳を強化する読書術」

この部分を読んだときにも、「私のことか!」と思いました。

私は高校の歴史の授業選択のとき、
徳川家がごっちゃになりそうだからと世界史を選択しました。
しかしカタカナのキーワードが多い世界史のテストは
記憶が全然脳に定着せず、赤点取りまくりの散々な結果でした。

漢字そのものには昔から興味関心が高かったです。
小学生のときのあだ名は「漢字博士」でしたし
中学のわりと早い段階から漢検2級をとるほどでした。

だからこそ漢字という文字は好きなのに
活字が読めない自分がめちゃくちゃ不思議でした。

でも脳の特性だったんですね。

そして読めないのに文章を書くのは好き、という矛盾も
我ながらわけがわからなかった。

「読める文章」も中にはあるが、それはなぜか

この、読めないのに書くのは好きということや
Twitterなどのネットの文章なら読めること。

作者さん自身が「読めるもの」について気づいた
共通点に繋がってきます。(詳しくは本をチェック)

長い文章だと大枠の流れを把握しつつ
今読んでいるところの展開を理解していかねばなりません。
そもそも文字情報でつまずいているとなかなか進みません。

私は自分の文章(たとえばこのブログ)の書き方について
無意識にコレをやっていたから、
人の文章を読めはしないけど長文書けたんだな。と納得がいきました。

ネットの記事は、大きな流れを意識して読むものはそう多くないですし
Twitterなら基本140文字ですべての展開が片付きます。

な〜るほどね〜!と思いました。

読めないんじゃなくて理解するのが難しいだけだったんだな。
ADHD傾向で集中できないからじゃなかった。
(いや全くないわけじゃないかもだけど!)

理解するための具体的な方法ももちろん書いてありますよ。

うまく読めない人の読書方法のほうが、脳にはいい……?

私は活字中毒とか速読の出来る人が羨ましく感じていました。

やはり見識を広げるのは本だと思います。
いろんな本が読めたら……早く読めたら……と憧れでした。

ただ、活字中毒とか速読をするってのは、
本の内容を理解する上で気をつけないといけないようです。
その理由は本の中で書かれています。

それを知ったら、私はじっくり読んでてもいっか。
しょうがないかあ。と思えてきました。

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難読症ではない人にもおすすめ。読書で脳トレ!

私は難読症をどうにかする方法を知りたくて
この本を手に取りましたが、
けして難読症だけを対象にした本ではありません。

活字中毒の人も、かつては読んでたけど今はさっぱりという人も、
そして活字を読むのが苦手という人も、すべての人に読書を通じて
脳のいろいろな部位を鍛えていってほしい。

そういう目的の本になります。

そのためにはあなたが今
脳のどの部位をあまり使えていないのかを
知る必要があります。

THE21ONLINEに「脳のタイプチェック」があるので、
参考にしてみてください。(作者さんが書いたもの)

なりたい脳にデザインできる! 「脳トレ読書」

なおそれぞれの脳タイプのチェック項目が少なすぎるので
(書籍版も内容は同じ)、
×が少ないからと言って大丈夫とは限らないと思います。
私がそうでした。(×少なめだけど聴覚弱い)

だから強みとされてるとこも関係ない話と思わないで、
すべての脳タイプを強化するつもりで頭に入れとくといいですね。

本では実際それぞれどういうトレーニングをすればいいのかを
詳しく書いてあります。

ちなみに私はがっつりと
視覚系の、映像を映し出す所ばかり発達していると思われます!
とりあえず内言語が聞こえるようにトレーニングせねば。

まとめ

かつて難読症だった脳科学者の本、ということで
脳科学的な説明を用いつつ、平易な文章で
「だから読めなかったのか!」と感動的な発見とともに
読み進めることができました。

先生が作中でおっしゃる通り
今は自分に必要なところだけ読み進めました。
(とは言っても自分の脳タイプの発達してる所だけ後回し)

そういう読み方もあるんだな〜!って発見が出来たというか。

……いや。何かの本でもそういう話は聞いたことあったけどね。
本は言いたいメッセージは何個かしかなくて、
それを一冊にわたって言ってるだけだって。

ただせっかくの本だから抵抗があった。

でも、私らみたいのは気負わず、
まず読めるとこだけ読んでいけばいいんだなって思えました。

他にも目からウロコな「読み方」が書いてあります。
「脳のタイプがそれぞれ違う」「読み方」「トレーニング法」、
これらがこの本の主なテーマですね。
 

難読症じゃない人にも、脳トレテクニック本としておすすめです!

知識が手に入ったり見識が広まったりする上に、
脳が鍛えられるって素晴らしい!

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