つい最近まで相貌失認の自覚がありませんでした【顔が覚えられない】

野菜の顔 障害/病気

「相貌失認」という症状の存在を知っても他人事でした。

社会に出てから、視力が悪くなって顔が覚えにくくなったのかな?って思ってました。
違いました。

子供の頃から持っていたけど、
環境や持ち前の鈍感さで気づかなかっただけだと!

自覚がなくても同じような人はいるんじゃないかな〜と思って
共有させていただきます。

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相貌失認を持ってたあの子

小学校のときの親友が、
人の顔や名前をよく覚えられない子でした。

私と違っていろんな子と仲良く出来て明るい子だったから、
別に悲壮感とかもなく私も「そういう性格の子」と思って接していました。

「あ、この子は○○ちゃんだよ!」と言うくらいで、まあそういう子もいるんだなーという感じで。

この時の記憶があるから、
私はのちに「相貌失認」なんていう障害が存在するってのちに知ったときも、
「あ〜あの子が持ってたやつか」って他人事でしかなかったんです。

社会人生活で感じた違和感

大学時代にホテルで食事配膳のバイトをやったとき、
すれ違うバイトの子の見分けがつきませんでした。

アルバイトは結婚式の食事を運ぶというもので、その日によって就労する人数が変わりますがいつも大体数十人。

その全員と仲良くする必要はないにしても
すれ違ったときに「おつかれさまです」と挨拶をする必要があって、どこまで挨拶すればいいかがわからない。

「もうこの人したっけ」とか。誰が誰だかわからなかったんですね。

それでも相貌失認だとは思いませんでした。
社会人になって視力が悪くなってしまったから、
人の顔の認識がしづらくなってしまったんだろうと。(視力は矯正してたんですけどね)

デスクワークでは「人の位置」を必死に覚えた

2社にわたってデスクワークを経験しましたが、
その時はあまり「顔と名前」について苦労することはありませんでした。
……というのも、今思えば「最初に必死こいて覚えたから」でした(笑)

私は入社してすぐ、オフィスのマップを書きます。
デスクの位置、ここに○○さんが座っている、△△さんはここ……というような。

このタイミングを逃して名前を覚えてないと変な感じになるので、必死に覚えます。
これが新人として仕事内容を覚えるキャパに、影響を与えていた気もしなくもないよね……。

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工場の派遣に勤め始めて、「相貌失認」を自覚する

そんな私が「相貌失認あるやんけ」と大いに自覚したのが、
派遣で2社の工場に勤めたときです。

いずれも、食品系の工場だったので
みんな同じ白衣を着て帽子・マスクをして「目」しか見えない状態になるわけでして。

私達派遣社員を統括するリーダーの方はブルーの帽子を被っていて、
胸のところに名札が付いてるから判別がつきます。

ただ、そこの会社だけかもしれないけど、派遣社員は短期だからか名札がなくて。

かろうじて帽子の後頭部あたりに番号がついてるだけ。

だから非常に苦労した。
誰かが呼んでるのからなんとなくの風貌で照らし合わせて、やっと覚えていった感じ。

1ヶ月ご一緒したけど、正直名前覚えてなくて乗り切った人もいる……
むしろ1ヶ月だから名前呼ばなくてもなんとかなると、本気で覚える気はなかったのかも!

私は「文字情報」と「服装」で人を覚える必要があった

食品工場では「(厳密には背格好・声もあるけど)目だけの情報しか得られなかった」という前提はありつつも、
この経験から得たのは、私は顔をきちんと覚えられてはいなかったんだということです。

過去のことを振り返ってみれば納得がいきます。

ホテルのバイトでつまずきが起きたのも皆が制服で同じ格好をしているから、顔で判断するしかなくて誰だかわからない。
(名札はあったけど小さくて、通りすがりにジロジロ見るわけにはいかない)

前述したオフィスワークでは勤め始めにオフィスの場所からその人の名前を覚え、
そこから発展して、その人のよくする服装や髪型を認識する過程を経ていました。
(服装自由の会社)

そうなればオフィスでその人が席を立つことがあっても「○○さんはあそこにいる」と判断することができました。

学校でも同じ。
席は決められてるし、なにより私が子供の頃はみんな「名札」を付けていた。
名前の字面をまず視覚情報で認識したうえ、その子と照らし合わせる必要があった。
そこから服装・背格好などを記憶し「あの子だな」と覚えていきました。

顔の造形じゃなくて違うところで判断している。

昔からきっと相貌失認はあったと思います。
ただ今、昔より顔が覚えられなくなったことについて視力も少なからず関係してるとは思いますけどね。(そもそも情報のインプット時点でうまくいってない)

まとめ

私が相貌失認をつい最近まで認識できなかったのは
「名前を文字の視覚情報として覚えたうえ、服装や背格好で人を記憶する」という方法で無意識にすり抜けてきたため、
「顔と名前が一致しない」という問題に直面しなかったからです。

入社してすぐにオフィスのマップ書いて必死に覚えてるってことは、まあちょっとおかしいかなと自覚はあったんですけどね。
でも顔を覚えられてないって気づいたのはここ半年くらいのことです。

無意識的な頑張りとか恵まれた環境で何らかのカバーがされてて、
そこにある意外な障害に気づいてない、って人もいるのではないかなと思いました。

気づいてないなら障害と呼ばなくていいのですが、
私のように環境によってそれに気づくこともある、というお話でした。

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コメント

  1. […] […]

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