「僕の妻は発達障害」を発達グレーの独身アラサーが読んでみた

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私が「自分は発達障害ではないか?」と思い始めた10年ほど前に比べて、
発達障害の当事者が発信している本や漫画がずいぶん増えてきました。

支援者になるであろう定型発達の方や、
自分を客観的に捉えることが難しい当事者、いずれにとっても
「こういうことあるよなあ」と共感したり、自身の行動を振り返るきっかけになったりします。

今回はコミックバンチで連載中の「僕の妻は発達障害」という漫画を
2巻まで読んだ感想を書いていきます。

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「僕の妻は発達障害」とは

僕、北山悟(30)は漫画家のアシスタント。妻の北山知花(32)は発達障害。ふたりの生活はいろんな問題があるものの、折り合いをつけながら、毎日を過ごしている。

「コミックバンチWeb」より

作者のナナトエリさんと亀山聡さんは、ご夫婦で漫画を描いています。

ナナトエリさんご自身が発達障害をお持ちで、
登場キャラ・知花のエピソードはご自身の経験を元にしているものが多いのだとか。

参考:発達障害の漫画家が描く夫婦のあり方「一般的な夫婦にはなれないが、自分たちなりの幸せを模索」(オリコン) – Yahoo!ニュース

以前の「発達障害」について描かれた作品といえば、
専門医の方が監修された「発達障害とはこういう障害です」といったことを紹介する目的のもの、あるいは、
発達障害当事者の方が「こういう辛さがあるんです!」と訴えるためのものが多かったような気がします。

この作品は、
ともに生きる「パートナー」の視点からの支え合っていく上でのしんどさ、葛藤、
障害と理解してはいるけれど受け止めきれない苦しさについても触れられていて。

発達障害というものがメジャーになってきた今だからこそ、
関わっていく人、そして本人について
過度に美化や悲観しすぎるわけでもなく日常が描かれているのが印象的でした。

本人もつらいけど当事者本人が自分のことをよく捉えにくい障害でもあるからこそ、
周りだって戸惑うのは当たり前だよなあ……って感じで。

私が共感したシーン

私は発達障害のグレーゾーンなので巷で言う
「典型的な症状」というほどのものは本当に少ないです。

そんな中でも漫画に登場したアレコレは、
「ああ……あるワァ……」となったのでそんなシーンを紹介します。

アパレルの販売職として再就職!

アパレルイメージ

販売経験のある知花が派遣社員としてアパレル業界で働いているときの事。

倉庫の裏方として「このテープまでがうちの店の商品なので」「品番順に並べてください」という指示を受け、
「品番順、品番順」と整理していく知花。

品番順というのに気を取られ、「このテープまで」というのがすっぽ抜けちゃってるんだよね……。

めっちゃ共感したココ!!
私も同じミスやりかねない!いや絶対やるね!!(謎の自信)

記憶から抜け落ちる、
あるいはひとつのことに気を取られ他の内容が頭に入ってない。

いろんな作品で発達障害あるあるが例示されてるなかで一番共感したかも。

「どうして大切に思っていても無くすんですかね?」

主人公・悟が、けして裕福ではない稼ぎで苦労して買ったプレゼント。
知花が貰ってすぐに無くしてしまった。

その状況で、悟の仕事仲間である河口くんも彼女のお気に入りの傘を無くしてしまい、悟の家に押しかけて「本当につい…うっかりで…」と言うシーン。

私はさいしょ他人事のようにこのシーンを読んでました。
不注意でものを無くすのは日常茶飯事だけど、人の大切なものを無くしたことはないかな。

でも幼い頃、ありました。
記憶の扉、開いちゃったよ……!

おばあちゃんから預かったお菓子代をすぐに無くしてしまった

2000円

いとこと妹とおばあちゃんと、私の母の車でスーパーに行って、
おばあちゃんからお金を貰い、みんなで好きなもの買っておいで〜と
車から降りたときのことです。

私がいとこ姉妹含めて一番のお姉ちゃんなので
みんな分の2000円を預かり、まずはトイレに行きました。

んでその後、ポケットやトイレ、車をいくら探してもお金がない。

私が小学生の頃だったと思うんですが、
おばあちゃんが裕福でないのはわかっていました。

私自身も「大切なお金」というのは理解していたと思います。

けしてどうでもいいと思ってたわけじゃないんですよね。

漫画で出てきたプレゼントほどの金額ではないにしても、
孫の喜ぶ顔が見たくて、なけなしの年金から出してくれたお金……。

いとこや妹の、喜びからガッカリした顔、
親である母の申し訳なさといったら、今考えてみてもつらすぎる。

知花が仕事を転々としている状況のこと

私は夫婦という家庭を持ったことはありませんが、
仕事をせず無職でいるときの気まずさは嫌というほどわかります。

通算して年単位でニートしてたからな!(威張るな)

私がナイーブなのをわかってくれていたのか、親は、
転職活動についてアレコレ口を出してくることはありませんでしたけども。

悟くんも口うるさいタイプじゃないけどね。

夫婦という一対一の関係性なら、
何も言わずとも「どうしてそんなに、ひとつの職場で頑張れないの?」と責められてるんではないか、そう思って気まずい気持ちになるだろうと。

あと家事もね。

仕事してないなら出来るじゃない、そう思うだろうけど、
私も食事作るくらいでやっとだったなー……家族が仕事から帰ってくる頃を見計らってギリギリで片付ける感じ。

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知花のデフォルメについて

知花は32歳の大人の女性ですが
漫画の表紙からも読み取れるように、普段は幼女と見間違う姿で描かれています。

「まあ漫画だし……」とは思いつつも私は
「発達障害」という現実を描いた、半分ドキュメンタリーともいえる内容なのに、
かなりファンタジックなキャラデザにうっすらと違和感を抱いていました。

補足しておくと不快とかではなくファンタジー作品でもないのに、ギャグシーンのみならず普段の姿から幼女風だったのが単に不思議だったんですよね。

常にかと思えば「良妻モード」とか「社会人モード」になるときは大人の等身になったりしますし。

この表現のヒミツについては2巻巻末のオマケ漫画に触れられていて、
「なるほどな〜!」って思いました。

漫画だから、「知花」だから、というだけでなく
発達障害を持つ人の特性というか、そういうものに関連付けた
納得の表現方法でした。

まとめ【僕妻は当事者にもそうでない人にもオススメ】

発達障害を持つ当事者、そしてその近くで生きる人たちはもちろん、
今まであまり関わりのなかった人にも読んでもらいやすい漫画ではないかなと思います。

もちろんタイトル通り「発達障害」を軸にストーリーは展開していきますけど
「自分」と「他人」のすれ違いとか、違う生き物なのだという意味では
他の恋愛漫画や夫婦漫画と同じように読める漫画というか。

そんでただこういう特性の人が「発達障害」って大きなくくりに入れられてて、
ちょっと社会では生きづらくてサバイバルしてる場合も多い……

余談ですが悟くんの仕事仲間(アシスタントと先生)の空気感すごく好きです。
私も「なんか変」「個性的」な人の中に紛れてると自分も変でいいんだなって等身大になれるし、マイペースでいられる。

あんま苦しくならずに障害のことを知れる、いい漫画です。

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