星占いすら信じない人間が、転居の可否をイタコに占われてきた話

地元トーク/日記など

イタコは恐山だけにいるわけじゃなかった。
私も祖母が話を持ちかけてきたとき初めて知ったよ……。

ブログ開設当初に書いた記事
(チェーン店弱者の青森県民、バーミヤンへ行くの巻)が
未だにけっこう読まれてて、当社比で好評なので。

ふだんは移住先の茨城トークばかりですが、
ここで青森の話をしようと思います。
 

私は青森県民ですが南部(岩手寄り)地方出身なので、
津軽弁ではないし、雪もあんまり降るところでないし、りんごの品種も言えないし、
ステレオタイプな青森県民とはちょっと違います。

恐山も行ったことがありません。
(八甲田山とかは家族でよく行ったけど、青森市への山越えで)

恐山と言えば有名なのがイタコ。
恐山に行かなければ会えることはないと青森県民の私も思っていましたが
(てか自分には縁のない話だったし)
地元でイタコに口寄せを頼む機会があったのでその事について。

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「イタコに話を聞いてみないか」――おばあちゃん孝行のつもりで

それは茨城に就職が決まったことを
じいちゃんばあちゃん家に報告しに行った日の夜。

ばあちゃんが珍しく携帯に電話をよこして。
誰も知り合いのいない茨城に身一つで出ていくことが心配だから、
信頼できるイタコに話を聞いてみないかとの内容でした。

祖母が昔からオシラサマというものに
話を聞きに行っていることは知っていました。
私たち家族のことも健康はここに気をつけろとか、
学業や仕事はこう進めとか、
聞いたことをメモしたのをたまに送ってくれた。

新興宗教とは違って、
こういった信仰はこの世代ならそう珍しくはないので
別に良くも悪くも思わず。
ただ自分はそんな信じてないので、
話半分に聞いている感じでした。

で、今ググったのですけどこのオシラサマこそ
イタコが力をお借りする神様なのだとか。

オシラサマとイタコの話は別物だと思ってたけど
繋がる話だったのかー!(ひとり納得)

ちなみに千と千尋に出て来る大根の神様、
あちらがオシラサマだそうですよ。
これも今ググって知ったんですけどね。
 

で、私はその類を信じてはいないものの。
いつもは寝ているであろう夜の時間に
珍しく電話をくれて、

元気がなさそうに「心配だ……」って
ばあちゃんが言うもんだからもうね。

どんな占いでも気が揺らぐことはないけど
ばあちゃんの気が済むなら、お話聞くだけ聞いてきてやろう!
(お金も出してくれるし!)ってなわけで行ってきました。

盲目の巫女

お盆間近の暑い夏の日、
祖母の家から車で5分程度の普通の民家。

出迎えてくれたのは、盲目のおばあさんでした。

権威づけじゃないですけど、
その特徴で「おおすごそう」と思ってしまいます。

身体障害について偏見でしかないですけどね。

「目が見えなくて普通と違う」
それだけですごいと決めつけてしまうことは、
少なからず発達傾向持ちとして
我ながらどうなんだろと思い直しましたが。

調べてみると、
かつては盲目あるいは弱視の方の仕事として
イタコがその役割を担っていた側面があるみたいですね。

かねてより視覚障害者が就くことが多い職業として
按摩などの癒やしを与える仕事があるのは知っていましたが
(ゴールデンカムイきっかけで知った)、
イタコもそのひとつだったとは知りませんでした。
 

うちのおばあちゃんとの世間話を聞いていると、
やはり目が見えてないというのを悪用して
家にある金目のものをしれっと持っていく輩もいるそうで。
話を聞いているだけでも怒りが沸き起こってきました。許せん!

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いざ、茨城という方角への転居の吉凶は……!?

神棚というかそんな所に
いろいろなお供え物が準備されていまして、
いよいよイタコさんがそちらに対面して
占いが始まります。

数珠、でいいのかな?
首からかけた大粒のものをジャラジャラと鳴らし、
呪文を唱えることでお導きを得ます。

ばあちゃんが占ってほしいことは、
私が「茨城という遠い地でうまくやっていけるかどうか」。

結果は、
「ずっとその地にいるのは適さない。

でも方角自体は良くも悪くもないので、
1年くらいやりたいことをやってみて
気が済んだら戻ってきなさい」と。

最終的には地元に戻るのが幸せではある、との事。
 

私もまあ占い抜きにしても
茨城でやりたいことをやってみて、
やり尽くしたらどうなるかはわかんないし……とは思ってたので。

結果がいい感じで良かったと思ってます。
これで「行くのやめときな!」だったら
記念受験的にやってもらった占いだったのに、
余計にばあちゃんを心配させることになってしまってた……!

地元にいるのがいい、というのはちょっと当てられた気もした。
ばあちゃんもじいちゃんも両親も心配で、
当時の気持ちを思えばいずれ地元に戻ることも少しは考えてたんだよな。

まー今となっては寒くない運転しなくていい生活が快適すぎて、
地元は私にとってのQOLが下がる気がしてますが。
車は茨城もあったほうがいいけど運転大嫌いなんで、
手放す口実が欲しかったのだ。家が駅にそこそこ近いのでなんとかなる。

占い気にしないマンがイタコを目の当たりにしての、総括。

こういった占いは
「信じること」がキモだと思っています。

「○○をやるのがよい」
信用している人がそう言ったのなら間違いない。
そう確信して物事を突き進む。

それが
誰々さんの言うことは当たる、
ということじゃないでしょうか。
一種の引き寄せの類だと思っています。
 

けしてバカにしてるわけじゃないです。

そういう信じる指標があったほうが
前向きに人生を歩んでいける人もいる。

古くからこういった職業は
カウンセラーのような役割も果たしてきたんですよね。
迷いがある人の背中を、ちょっとだけ押す役割。

私だって迷いが生じたときにおみくじを引いて、
励ましの言葉に支えられることもあります。

ただ、やりたいことがすでに決まっていて
その行動と占いの方向性が一致しないとき。
私は自分の信じる道を突き進んでいこうと思っています。

オカルトやスピリチュアルも実在したらいいなーとは思ってて
そういうテレビ番組もけっこう観るんですけど、
祈るだけじゃ何にも進んでこなかったんで。

星座占いとかも見るには見ますよ(笑)でもすぐ忘れる。

都合のいいところは活用しながら、
前に進むための足がかりにしていけばいいかなと。
 

しっかし自分だけだったら
絶対イタコの元には行かなかったので、よい経験をしたな。

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