筋金入りのグズだけどマンガを読んで先延ばしが減った話

ダラダラ猫 やる気UPテク/グッズ

資格を取る、
家事をスムーズにこなして心地よく生活する。

絶対やったほうが自分のためになるとわかっているのに
「めんどくさい」が邪魔してできない日々の積み重ね。

そういうことってありませんか?

今回は、そんな「めんどくさい」にちょこっと作用をもたらす
「マンガで『めんどくさい』がなくなる本」を紹介します!

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鶴田豊和 著「マンガで『めんどくさい』がなくなる本」

本屋をぶらぶらしていた時に、
この表紙が私の目に留まりました。

そのものズバリ、タイトルは「マンガで『めんどくさい』がなくなる本」。

「本を読むのも『めんどくさい』あなたのためにマンガにしました。」
このアオリ文も「めんどくさがりの気持ちをわかってるなあ」という感じがして、なんか解決してくれそう!という気持ちにさせてくれました。

読者である私のスペック

人によって「めんどくさい」のハードル(基準?)ってそれぞれだと思いますが。

私の場合、発達障害グレーゾーンということで、
完全に診断がついている人からは「もともと大したことないだろ!」と言われてしまいそうですね。

ただ私、もともと面倒くさがりというのもありますが
仕事の疲れで、昨年夏から家事がろくに出来ずにいました。

ごみも捨てられずセルフネグレクトする荒みっぷり。

【あなたもセルフネグレクトかも】部屋にコバエのウジが湧いた日
発達障害をお持ちで、家事や身だしなみなど日常生活の自分の世話がままならない方、または精神疾患をお持ちのため、動くことがやっとで家事などに手を付けられない方は多いのではないでしょうか。今回は、ADHDの傾向を持ち普段から家事をするこ...

それきっかけで通院し、完全な診断はついていないものの
ADHDに処方されるストラテラという薬を出してもらっています。

薬の作用で「やるべきこと」に集中できるようになれば効果はあるとの事ですが、
これ自体は先延ばしを直接的に改善する薬ではないので、私自身はそこまで先延ばしに対する効果が出てると思いません。

ストラテラ(正しくはジェネリックのアトモキセチン)は薬価が高く、
自立支援制度を使って医療費を安くしてもらえる制度があるのですが。

役場への申請が「めんどくさい」によって3ヶ月出来ませんでした……。

「お金が安くなる」という、
直接的なメリットがあるにもかかわらずです。

3ヶ月というのは、
その申請に必要な診断書の使用期限ギリギリなのですよ。アホちゃう??

その間にも通院は何度もあり、
「制度の申請は行ってきましたか?」と聞かれているのに。
「いえまだです……」と返すことの恥ずかしさったら。

まあそんなわけで、
筋金入りのめんどくさがりだったわけです私は。グズですね!

「べき思考」を手放す

「●●すべき」という常識の悪は、
今までの人生で私はすでに身につけていることでした。

「30歳までに定職に就くべき」
「いい大人なのに内面がきっちりしてないからこそきっちりした服装をすべき」
とかとか……

女性だとアラサーで結婚の「べき思考」にはまっている人も多いですよね。

私はアラサーのほとんどを無職期間で過ごしているので、
「そもそもコミュ力もない自分は家事手伝いでどうにかなる身分じゃねえ!仕事せな話にならん!」と思ってそこは諦めてたんですけど。

まあそれも思い込みでしかない。

30歳までに定職についてなきゃいけないって、誰が決めたのって話ですよね。

私の場合、他人に対してはそうは思っていませんでした。
ただ、「ちゃんとしてない」自分がぶらぶらしたまま
本格的な「大人」に突入していくことに、恐怖を感じていました。

そして親や祖父母を悲しませたり、心配させたくないと。

でも親元を離れて見知らぬ土地で過ごしてみて、
その中でいろんな価値観に触れていくことで、常識なんて思い込みでしかないと気づけたんです。

だからそれ自体は知っていた価値観ではあったんですけれど。

盲点。日々のタスクに潜む「べき思考」

「人生」という大きな旅路においての「べき思考」は、
自分から気づいて取り外すことが出来ました。

ただこの本においての例を考えてみると、
自分は家事やら仕事やらの「日々のタスク」においても、
「べき思考」を持ち込んでいたんだと気づきます。

「やるべき」→「やりたい」しか考えない

マンガの中で最近どうにもやる気が起きないと嘆く「ミユキ」という女性。

家事も仕事も何もかも上手くいかなくて悩んでいるのですが、
新しく上司となったチサトさんに「今日の夜食べたいと思ったもの、それを作ることだけを考えなさい」と言われます。

ミユキが食べたいと思ったのはミルフィーユ鍋でした。
他にも掃除やら何やら他の家事もある、でも今「食べたい」と思ったことだけを考える……。

そして美味しいミルフィーユ鍋を頬張ることに成功。
材料を買ったついでに日用品も揃えられて、
キッチンも片付けられた。

「やりたい」を出発点にするというのは目からウロコでした。
私は家事ですら「やるべき」という思考にとらわれていたんです。

主人公と同じように家事をしてみる

ちょうど偶然、この本を読み始めた頃に
「食べたいな」と思って買い置きしていたミルフィーユ鍋の材料がありました。

今までは、
買ったんだから作らなきゃ……」と思いつつどうにもしんどくて作れない。
食材が腐っていく、罪悪感で自分を責める……という日々が続いてたのですが。

なんだか同じメニューでシンクロしたのが嬉しいのもあって、
私も「ミルフィーユ鍋を食べたい!って気持ちしか考えない!」とそのエネルギーで動いてみました。

そしたら出来たよ!!!

それ以前にセルフネグレクトの残骸で鍋が半年ほどカビていた状態だったのだけど、
綺麗に洗って、消毒して。

まあそれは苦労なくって言ったら嘘になるけど。

でもやったときは達成感と、
美味しくて「やっぱ自炊好きだわ」って気持ち
を取り戻せた。

家事も運動も、「すべき」ことはない

衣食住が最低限あれば、人は生きていけます

まあ長期的な健康を考えれば「やったほうがいいこと」はあるけど、
家事だって他人や便利家電にアウトソーシングできる時代だし。

それなのに節約のために「自炊しなきゃ」と誰かに強いられたような気持ちになったり、
運動を「やらなくちゃ」と思いつつやってないことで、無意識に自分を責め続けたり

自分を責める、責め立てられるようなストレスは、
やがて心身に影響を及ぼしていくでしょう。

日々のタスクは本来「自分が心地よく暮らしていくためのもの」であるはずなのにね。

やる前から色々考えるから面倒になる

私がこの本を店頭で手に取って「自分にとって役に立つ内容か」をパラ読みしたときに、

「やらなきゃ」と思う→いろいろ考えてしまう→「めんどくさい」と感じる

鶴田豊和 著「マンガで『めんどくさい』がなくなる本」

という図解があり、前述したアオリ文と併せて「ほんっとそう!!」と納得して買うのを決めたという経緯があって。

たとえば部屋でくつろいでて「自炊をしなきゃ」ってなった場合、

  1. まず汚れたままの食器洗わなきゃな……
  2. キッチン汚いし……(鍋も汚いままだし)
  3. 冷凍庫に眠ってる肉も溶かさなきゃだ
  4. 野菜切るのめんどくせぇ〜……
  5. そもそも食卓であるテーブルの上もなんとかしなきゃだ

とか色々考えてたら、面倒くさくなるのも当たり前なんですよね。

だからそんなことより「今日はミルフィーユ鍋が食べたいからその事しか考えないッ!」って動くのは理にかなっている。

結果(楽しいゴール地点)だけを目指せば、意外と頑張れるものです。

脳内で心理的リアクタンスが起こってるのでは?

「やるべき」「やらなくちゃ」を「やりたい」にシフトすると、
なぜすんなりと行動できるようになるのか。

ここからは上に示した本の理屈とは別の、私の仮説です。

幼い頃、
「あーそろそろ宿題やらなきゃな」ってタイミングで「宿題やりなさい!」ってカーチャンから言われた。
「今からやろうと思ってたのに!カーチャンに言われたせいでやる気なくした!」

これあるあるだと思うんですが、
この現象、心理的リアクタンスというそうです。

人は誰しも「自分の行動は自分で選択したい」という欲求があり、
他人に強いられるようなことを言われると「行動の自由が制限された」と感じ、
反抗しようとしてしまう……というものだそうで。

参考:心理的リアクタンス | UX TIMES

私はこれが、脳内で起きてるんじゃないかと睨んでます。

「すべきこと」に反抗する、「本来自由でありたい自分」。
正確に言えば「すべきこと=自分が思い込んでいる常識」であって、
そこに強いられてるものは何もない
し、自分で自分を悪い意味で追い込んでるだけなのですよね。

だからこそ、「やりたい」という視点から物事を見れば
自分で自分の行動を選択できている実感が持ててやりやすくなるんじゃないかと。

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「やりたい」気持ちは万能か?

「やりたい」という気持ちだけで何でも出来るようになるのか。

私のケースだけを考えれば、
答えは「そんなことはない」です。

今でも役場関係の手続きを先延ばしにしてます(笑)
今のところは、本当の意味で「やりたい」って気持ちを優先にしてるというか……

でもそれは、私にしては進歩したなあって思うんですよ。

私の例を述べれば、
ADHDの傾向があるので「やりたい」を我慢できない衝動性がある一方で、
「めんどくさい」が上回って無気力になる状況もけして少なくはなかった

その中で「やりたい」という欲求をモチベーションにして
家事とか好きなことが出来るってのはすごいことなんですよね。

「めんどくさい」より欲求が上回ってさえいれば、ADHDの衝動性ってものすごいエネルギーですからね!

漫画が読めるようになったのは大きな進歩!

以前は気になっていた漫画すら読めなかった。

趣味の分野だったらすぐに手を付けられるでしょ?って思うんですけど。

  • 「読まなくちゃ」の気持ちが無意識のブレーキに
  • 電子書籍派なので、ダウンロードするのがめんどくさい
  • お金や時間が減ってくのが苦痛

とか、色々理由がありました。

でもグダグダ考えず「気になる!読みたい!」の気持ちを第一に動いてみると、
いろいろ感動したり、新たな価値観に触れて勉強になったり、
損することは一切なかったんですよね。

まあもちろん「漫画よりも先にやったほうがいいこと山ほどあるでしょ」って自分で思ったりもするんですけど、
でも「漫画を読む」ってことすら以前は出来なかった人間なので、
そんなレベルでも自己肯定感が上がっている

ひとつ「やりたかったこと」が叶えられたうえに
とにかく「楽しい」。これに尽きる。

今では気になっていた作品が漫画アプリなどで「●時間限定無料配信!」ってなるとすぐに読みに行くようにしています。

気になる漫画は数あれど今まで手を付けてこられなかったから、
「この機会に!えいやッ」と。

どうしてもやらなくちゃいけないこと

「すべき思考」から抜け出して、
世の中に「しなきゃいけないことなんてない」って心から思えたとしても、
やっぱりやらなきゃいけないことってあります。

特にADHD特性を持つ人なんかはとにかく腰が重いというか。

「やりたいこと」に絞っていたらそればっかりやってしまうし(趣味とか)、
「やりたくないこと」を「やりたい」に言い換えるなんて、それはただの精神論でしかない。

(もちろん『やりたかったこと』をひとつずつ達成し、上がった自己肯定感から生み出されるやる気は、バカにできないものですが)

フランケン方式とは??

私が本を読む前から、掃除のモチベを上げるために
2ちゃんねるの「掃除板」のコピペを参考にしていたことがあって。

その中で面白くて印象的だったのが「フランケン方式」というやつ。

何かやりたいと思ったらすぐにフランケンになることにした。

要するに「考えてる間に手を動かせ」ってことなんだけど、
掃除だったら「おれ そうじ する」とか「ごみ すてる」て、頭カラッポでやり始める。

このグズをなおしたい

この本で言う「あれこれ考えずに行動しよう」ってのは、
まさにこのフランケン方式なんだよね。

これ自体はテクニックとして有用だけど、
そもそも「フランケンになろう」というとこまでやる気を持っていけないことが多くて、
私は先延ばししちゃってました。(筋金入りのグズですねぇ〜〜!)

本ではその「自然にやろうと思う」ようになるテクニック……「やらなきゃ」を「やりたい」に変えることのほかに、
タスクに取り組むうえでテンションの上がるテクニックもたくさん載っています。

ハードルを下げるテクニックが満載!

あまり気の進まないタスクに手を付けるハードルを、低くするテクニック

小さなものだと、単純だけど
「好きなキャラクターグッズを身につけてモチベを上げる」とか。

仕事においてはアクションリスト(いわゆるToDoリスト)に
「会社に出勤した」というような、すでに行動した小さな一歩を入れるとか。

テクニックをひとつだけ取り入れただけではなかなか解決しないとは思いますが、
ちょっとずつやってみることが大事ですよね!

頑張るあなたを応援してくれる本です

作者の鶴田豊和さんは「行動心理コンサルタント」ということで、
「めんどくさい」って思う人の気持ちを本当にわかってくれてるなあと感じました。

「最終的にやる気が必要じゃねえか!」って感じの根性論は言わないんですよ。
それが出来たら苦労してねえ!っていうような。
(この手の『モチベUP本』にはいまだにこういう根性論が多い)

私が読む前から身につけていた「すべき思考」とか、あとは人間関係の話に出てくる「人それぞれのルール」とか、
たまたま鶴田さんの主張と私の思考が似通っていて、それでシンクロしてる可能性もあるかもしれませんが。

全編を通して、すごく真新しいことは言っていない気がします。
「すげえ!目からウロコだ!」というような。(失礼かな)

「おお、言われてみれば確かにそうだ……!」という気づきのほうが多い。

行動心理コンサルタントってやはり心理学を用いたコンサルティングをしているからでしょうか。
心療内科医とか臨床心理士の方が発信しているような、
「今のままで十分頑張っているあなた」を応援してくれるような文章です。

特に本の最後の章なんかは、
鶴田さんの言葉がスッと心に入ってきます。

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まとめ【マンガで「めんどくさい」がなくなる本は、グズに効果アリ!】

何をするにも行動が遅くなる「グズ」は
豊かな人生を歩んでいく上での敵だと思っています。

日常における「家に溜まった空き缶が捨てられない」といった小さなことも
「自分はなんてダメな奴なんだ」とジワジワ自分を責めることに繋がりますし、

人生選択の上では、
このまま同じ生活を続けていくの嫌だと思いつつ、何年も同じ仕事をダラダラと続けていたり。

そして流れていった時間を振り返って後悔する。
動きたいって思っているけどめんどくさいんだもん。

毎日そう思いながら鬱々と日々を過ごしている人に読んでほしい本です。

マンガだから「真剣に読むのめんどくさい」って思ってる人も
まずは手にとってみて!

全部がマンガというわけではないけど、
マンガ部分だけ読んでも得られるものがあると思う。

オススメです!

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